東京の宿を出る朝。チェックアウトのついでに、スーツケースをフロントに預けて、送り状を1枚書きます。行き先は、今夜から泊まる京都の宿。
手に残るのは、今夜の着替えと、パスポートと、スマホの充電器を入れた小さなかばん1つ。駅の階段も、新幹線の乗り降りも、京都に着いてからの町歩きも、そのまま身軽に。
次の日、町歩きから宿に戻ると、あのスーツケースがフロントで待っています。
日本では、宿から宿へ荷物を送るのは、特別なことではありません。ふつうの宅配便で、多くの地域なら翌日に届きます。
東京の朝 ― フロントで、送り状を1枚
大きなホテルなら、たいていフロントで宅配便の手配を頼めます。日本語なら、こんなひと言で通じます。
荷物を、次のホテルに送りたいです。
(Nimotsu o, tsugi no hoteru ni okuritai desu.)
宿で頼めないときは、宅配便を扱うコンビニや、運送会社の営業所、郵便局から送れます。日本郵便のゆうパックなら、全国の郵便局やコンビニから、次の宿へ送れます。
送り状は英語で書ける
たとえばヤマト運輸の宅急便は、送り状(伝票)を英語で書けます。届け先の欄には、次の宿の住所と郵便番号(予約の確認メールに載っています)、宿の名前、そして自分の名前。宿あてに送るときは「c/o」を使って、宿で受け取る自分の名前を書きます。電話番号は、旅のあいだにつながる番号(スマホなど)を。
中身は「雑貨」のようにぼかさず、「衣類」などと具体的に書きます。届けてほしい日も書けます。送り状の控えは、荷物を受け取るまで捨てずに持っておきましょう。
宿で頼むときは、用紙のこともフロントで聞いてみてください。自分で出すときは、営業所やコンビニで用紙をもらえます。
送料は、出すときに払う
送料は、出すときに払っておきましょう。届いた先で払う「着払い」の荷物は受け取らない宿があります。
翌日に届く便なら、2千円台から ― 今夜の分は小さなかばんに
東京から京都へ、スーツケース1個なら、送料は2千円台から3千円台ほど。たとえばヤマト運輸の宅急便で、160サイズ(縦・横・高さの合計が160cmまで)が2,630円、ゆうパックで3,130円です(2026年10月時点。料金は会社ごとに違い、変わることもあります)。もっと大きなスーツケースだと、料金は上がります。とても大きいと、コンビニによっては受け付けないこともあります。
届くのは、多くの地域なら翌日です。遠い地域へは、もう少しかかることがあります。
だから、送る日の夜だけは、スーツケースが手元にありません。今夜の着替えと洗面道具、それに次の物は、送らずに小さなかばんへ。
- パスポート(宅配便では送れません。チェックインのときにも要ります)
- 現金・カード・貴重品
- モバイルバッテリーなど、電池そのもの
- 壊れやすい物
次の宿には、ひと言
荷物が自分より先に着くとき、前もって宿に伝えておくことを求めるホテルがあります。東横インは前もって了解したときだけ預かり、ドーミーインは送る前に宿への連絡を求めています。
予約の確認のメールに返信するか、電話で「荷物を先に送ります」と伝えておきましょう。受け取ってもらえる宿か、ここで分かります。
その日のうちに届けたいなら ― 新幹線で運ぶ便
1泊でもスーツケースと離れたくない。そんな人には、東京と京都・大阪のホテルのあいだで、荷物を新幹線で運ぶ「LUGGAGE EXPRESS」(JTBとJR東海)があります。朝のうちにホテルに預ければ、その日の夜に、次のホテルで受け取れます。
料金は1個1万3千円台から(2026年10月時点)。使えるのは、対象のホテルに泊まる予約がある人だけです。時刻や料金、使えるホテルは、申込ページで確かめてください。
翌日に届く宅配便とくらべると、ずいぶん高くなります。1泊を小さなかばんで過ごせるなら宅配便、その夜もスーツケースが要るなら当日の便。選ぶのは、今夜の過ごし方です。
京都に着いたら ― バスには、手ぶらで
京都市は、市バスに大きな荷物を持ち込むのを控えてほしい、とお願いしています。大きな荷物で車内が混み、町に住む人がバスに乗れなくなることがあるからです。

東京で宿へ送ってあれば、京都駅から、そのままバスに乗って町へ出られます。
京都駅に着いてから送る方法もあります。京都駅には、荷物をその日のうちに宿へ運んでくれる窓口がいくつもあります。窓口の受付時間のうちに預ければ、その日のうちに宿で受け取れます。ヤマト運輸の窓口から京都市内の宿へなら、160サイズで3,470円です。
自分の宿が荷物の配送を受け付けているか分からないときは、まず宿に聞いてみます。
民泊に泊まる夜 ― 近くの営業所で受け取る
受付の人がいない宿、Airbnb などの民泊には、宅配便が届かないことがあります。ヤマト運輸では、受付の人がいない民泊へは、集荷も配達もできません。
そんな夜は、民泊の近くのヤマト運輸の営業所を届け先にして送り、そこへ受け取りに行きます。営業所が預かっておいてくれます。受け取りに行くときは、送り状の控えを持って行きましょう。コンビニは荷物を預かってくれないので、受け取る側をコンビニにはできません。
民泊から出すほうは、近くの営業所のほか、セブン-イレブンやファミリーマートなどのコンビニからもできます。
届くかどうかと、近くの営業所がどこかは、泊まる前に家の持ち主に聞いておくと確かです。民泊の泊まり方は「民泊」の記事で。
帰国の2日前 ― 空港へ送る
最後の宿から空港へも、荷物を送れます。帰りの日は、手ぶらで空港へ。スーツケースは、空港の窓口で受け取ります。
たとえばヤマト運輸の空港宅急便なら、
- 出発の2日前までに預ける(地域によっては3日前)
- 荷物は、出発の前の日までに空港に着く
- 出発の日に、空港の窓口で受け取る
料金は、ふつうの送料に空港への料金(660円)が加わります。
日本郵便の空港ゆうパックでも、空港へ送れます。こちらも出発の前の日までに空港に届く形なので、早めに出しておきましょう。受け取る場所と時間は、送るときに確かめてください。
羽田空港の第3ターミナルでは、受け取る窓口の階が会社で違います。JAL ABCは3階の出発ロビー、ヤマト運輸は2階の到着ロビーです(2026年10月22日時点)。成田空港から朝早い便で発つなら、窓口が開く前に受け取りたいときは、送った会社に前もって連絡を。
空港に着いた日に、宿へ送る
日本に着いたその日に、空港から宿へ荷物を送ることもできます。ただ、その日のうちに届けられる窓口と地域は限られていて、締め切りは早めです。
- 成田空港 当日の配送は、窓口ごとに締め切りが違います。ヤマト運輸なら朝のうちに預けます。届けられる地域は限られます
- 関西空港 日本航空の当日の配送が、大阪市内や京都市内のホテルへ。夕方6時までに預けて、夜10時までに届きます。1個4,500円(2026年1月時点)
- ゆうパック 空港の郵便局から送ると、届くのは、多くの場合 翌日です
羽田空港から東京の宿へ送るなら、「初めての東京、どの地区に泊まるか」の記事で。
送らずに、その日だけ預ける
宿を出てから次の宿に入るまで、数時間だけ身軽になりたい日は、送るより預けるほうが早いこともあります。
- コインロッカー 大きな駅にあります。人の多い駅では、すぐに埋まります。京都駅なら、京都市のサイトでロッカーの空きを探せます
- 運送会社の預かり ヤマト運輸なら、駅などの窓口で、予約なしで荷物を預かります。その日のうちに、同じ窓口で受け取ります
- 荷物を預かってくれる店 近くの店に荷物を預けられる予約サービスもあります(Radical Storage、ecbo cloak など)
チェックアウトのあと、宿に荷物を預けるときのことは「宿で困ったとき」の記事で。
まずは、これだけ
- 宿から宿へは、宅配便で多くの地域なら翌日。東京から京都でスーツケース1個2千〜3千円台
- 送る日の夜の分と、パスポート・貴重品・モバイルバッテリーは、小さなかばんへ
- 次の宿には、荷物を先に送ると伝えておく。送料は出すときに払う
- 受付の人がいない民泊へは、近くの営業所あてに
- 空港へは、出発の2日前までに
スーツケースを預けたら、あとは身軽に、次の町へ。