店の前に、写真つきのメニューが並んでいます。澄んだ金色のスープ、黒に近い色のスープ、赤いスープ。麺とスープが、別々の器に写っているものもあります。
ラーメンは、小麦の麺を、肉や魚からとったスープで食べる料理として広まりました。いまは日本じゅうで食べられ、地域ごとに、店ごとに、一杯の形が違います。
どれにするか迷ったら、見るのは、まず2つです。
・味の名前 ― 醤油、塩、味噌、豚骨。この4つが入口
・麺の見た目 ― 細いか、太いか。麺とスープが別の器なら、つけ麺
あとは、注文と食べ終わり。
・券売機で、先に券を買う店が多い
・スープは、少し残しても、飲み干してもかまわない
この記事の写真は、長野県松本市のラーメン店「麺肴ひづき」で撮りました。
1 味の名前で選ぶ ― 醤油・塩・味噌・豚骨
ラーメンの味は、よく4つの名前で呼ばれます。醤油、塩、味噌の3つは、スープの味つけの名前。豚骨は、豚の骨からとったスープの名前です。
ただ、どの一杯もこの4つにきれいに分かれるわけではありません。日本政府観光局は、鶏や魚、魚介などのスープのもとと味つけが、地域や店ごとに組み合わされると書いています。この記事の写真の店のメニューにも、ごまとラー油の担々麺や、スープのない汁なし担々麺、豚骨と醤油を合わせた一杯が並んでいました。
4つの名前は、迷ったときの入口です。その先は、写真を見て、食べてみたい色で選んでかまいません。
同じ醤油でも、色はこれだけ違います。上は澄んだ金色、下は黒に近い色。どちらも、この店では醤油の一杯でした。
「中華そば」と書いてあったら
メニューの「中華そば」も、ラーメンの名前の1つです。一般に、昔ながらのラーメンを、こう呼ぶことがあります。
ただ、名前で味まで決まるわけではありません。写真の店の「手もみ中華そば」は、醤油か塩かを選ぶ一杯でした(2026年10月の店頭のメニュー)。英語の欄には「Traditional Chinese soba」とありました。
2 麺の見た目で選ぶ ― 細い麺、太い縮れ麺、つけ麺
写真のメニューでは、麺の形も見えます。
澄んだ醤油の一杯の麺は、細めでした。手もみ中華そばの麺は、箸で持ち上げると、幅があって、波打っています。
どちらがおいしいかは、好みです。日本政府観光局は、麺のかたさから、ねぎの切り方まで、小さな違いを味わうのがラーメンのたのしみだと書いています。
麺とスープが別の器なら、つけ麺
つけ麺は、麺とスープが別々に出てきます。濃いめのスープに、麺をつけて食べます。スープのない「汁なし」の一杯を出す店もあります。
写真の店のメニューでも、つけ麺は、麺の器とスープの器が並んだ写真でした。
麺を足すなら、「大盛」か「替玉」
麺の量を増やしたい日は、「大盛」の字を探します。「替玉(かえだま)」は、麺だけのおかわりです。替玉を頼むつもりなら、スープは残しておきます。麺だけが届くからです。
字の意味は、「食事の日本語ミニ辞典」の記事でも引けます。
3 注文は、券売機で先に
日本政府観光局によると、多くのラーメン店では、食べる前に券売機で券を買います。店の人に注文する店もあります。
写真の店では、店先のメニューの番号と、券売機のボタンの番号がそろっていました。画面は日本語だけでしたが、外のメニューで番号を決めてから入れば、画面の前で迷いません。
券売機の使い方、お札や小銭のことは、「券売機の店」の記事で紹介しています。
4 すすって、食べる
麺は、すすって食べてかまいません。日本政府観光局は、すするのは失礼ではなく、むしろラーメンのふつうの食べ方だと書いています。うまくできなくても、気にしなくて大丈夫です。
5 食べ終わり ― スープは、残しても、飲み干しても
麺と具を食べ終えたら、スープはどうするか。残しても、飲み干しても、どちらでもかまいません。
スープは少し残してかまいません。飲み干しても大丈夫です(筆者は長野県在住。蕎麦好き)
日本政府観光局も、飲み干したければどうぞ、どんぶりを持ち上げて飲んでもいい、と書いています。麺と具を食べて、スープを少し残しても、それで「食べ終わり」です。
食べ終えたら、長くは座らずに席を立ちます。外に人が並んでいるときは、なおさらです。
6 スープのもとと、食べられない物
ラーメンのスープには、豚や鶏、魚や魚介からとったものがあります。どれを使うかは、店と一杯ごとに違います。
見た目や英語の欄だけでは、スープのもとまで分からないこともあります。写真の店のメニューでは、「イリヤマノニボシソバ」の英語の欄は「Soy sauce-based soup」でした。名前の「ニボシ」は、小さな魚を煮て干した「煮干し」のことです。
ラーメンの麺は、小麦の麺として広まったものです。卵や乳なども、スープや上にのせる物に入るかどうかは、店と一杯で違います。味つけ卵(味玉)をのせる店もあります。そして、店で出す料理には、包装された食品のようなアレルギー表示の義務がありません。
食べられない物があるときは、「食べられない物を伝えるカード」の記事のように、スープのもとまで書いたカードを見せて、店の人に聞いてみてください。
ラーメンの代わりになる、動物からとった物を使わない料理を工夫している料理人もいる、と日本政府観光局は書いています。カードで聞いて、食べられる一杯に出会えたら、それも旅の一杯です。
まずは、これだけ
迷ったら、醤油・塩・味噌・豚骨の名前から。その先は、写真の色で。
「中華そば」も、ラーメンの名前の1つ。味はメニューで見る。
麺とスープが別の器なら、つけ麺。
券は、先に。押し方は「券売機の店」の記事へ。
スープは、少し残しても、飲み干してもいい。替玉を頼むなら、麺を入れる分を残しておく。
食べられない物があれば、スープのもとまでカードで聞く。