居酒屋|頼む前に、ひと皿やってくることがある

仕事帰りの人たちでにぎわう店。小皿の料理がいろいろ並び、ビールも、ソフトドリンクもそろっています。日本の居酒屋です。

夜の居酒屋の入口。のれんと看板が出ていて、「営業中」の灯りがついている。
夜の居酒屋の入口。のれんと看板が出ていて、「営業中」の灯りがついている。

居酒屋では、席に着いて何も頼まないうちに、小さな料理がひと皿出てくることがあります。「お通し」です。

知らずに行くと驚くかもしれません。知っていれば、これも居酒屋のたのしみの1つです。見ておくのは、次の3つです。

・座ると出てくることがある小皿「お通し」は、席料の代わりのひと皿

・料理はみんなで取り分けて、少しずつ頼み足す

・飲み物には「飲み放題」という頼み方もある

1 お通し ― 席料の代わりに、ひと皿つくことも

席に着いてすぐ、頼む前に卓に置かれたお通し。小鉢のポテトサラダと、おしぼり、箸。
席に着いてすぐ、頼む前に卓に置かれたお通し。小鉢のポテトサラダと、おしぼり、箸。

居酒屋では、席に着いて注文する前に、小皿の料理が出されることがあります。これが「お通し」です。

お通しには、会計のときに料金がかかることがあります。席料(テーブルチャージ)のようなものです。席料があるときは、メニューや店の掲示に書かれていることが多いです。

頼んでいない料理が出てきて、その分をあとで払うことがある。初めてだと少し不思議ですが、日本の居酒屋の文化の1つです。

頼んだ覚えのない料理が来て気になったら、受け取るときに店の人に聞いてみましょう。

席料の代わりにひと皿つく、と考えると、見え方が変わります。最初に頼んだ料理が届くまでのあいだ、お通しをつまみながら待てます。

お通しの料金は、小さな料理と席料をいっしょにした位置づけの店も多い、と私は感じています。どちらにしても、テーブルチャージの意味合いですね。先日入った店では、伝票に「おとおし」が250円で書かれていて、その伝票をレジに持っていって払いました

何が出るかは、座ってからのお楽しみ

中身は、店が決めます。枝豆や漬物、ポテトサラダのような簡単なものもあれば、手のこんだひと皿が出てくることもあります。

自分では選べないひと皿だからこそ、何が来るかを待つのがたのしみです。何軒か回るなら、店ごとのお通しを見比べるのも、たのしみ方の1つです。

お通しがうまい店は、何を食べてもうまい! 仲間うちでも、みんな納得の説です。だから最初のひと皿が、いつも楽しみなんです

食べられないものは、座ったらすぐに

お通しは、席に着くとすぐに出てくることが多い料理です。アレルギーなど、食べられないものがあるときは、座ったらすぐ、店の人に伝えましょう。

2 料理 ― みんなで取り分けて、少しずつ頼み足す

刺身の盛り合わせ。数種類の魚が、わさびとにんじんの飾りといっしょに、1皿にのっている。
刺身の盛り合わせ。数種類の魚が、わさびとにんじんの飾りといっしょに、1皿にのっている。

居酒屋の料理は、みんなで分けて食べるものが中心です。料理が届くと、一人ずつに「取り皿」という小さな皿が配られます。真ん中の皿から、自分の分を取り皿に取って食べます。

グループなら、何品か頼んで、夜が進むにつれて頼み足していくのがふつうです。テーブルに並んだ量を見ながら足していけば、頼みすぎずにすみます。

よく見かけるのは、刺身の盛り合わせ、焼き鳥、唐揚げ、焼き魚、豆腐、焼きそば、枝豆など。魚や肉が得意な店、その土地の料理を出す店もあります。寒い季節には、テーブルで煮る鍋を出す店も多くなります。

お酒を飲まない人の飲み物もあります。ウーロン茶や、日本の子どもに人気のメロンソーダなどです。

店の人を呼ぶときは、テーブルの呼び出しボタンを押すか、「すみません」と声をかけます。

みんなの飲み物がそろったら、「かんぱい」。みんなで乾杯してから飲み始めることが多いです。

だし巻き卵。4切れに切ってあり、ガリ(甘酢しょうが)が添えられている。
だし巻き卵。4切れに切ってあり、ガリ(甘酢しょうが)が添えられている。
野菜のかき揚げ風の揚げ物。マヨネーズ風のソースが添えられている。
野菜のかき揚げ風の揚げ物。マヨネーズ風のソースが添えられている。

3 飲み放題 ― 時間の中なら、何杯でも

居酒屋では、「飲み放題」という頼み方をよく見かけます。決まった時間のあいだ、専用のメニューから好きなだけ飲める頼み方です。時間は1〜2時間のことが多いです。

専用のメニューの中なら、何杯頼んでも同じ値段。気になる飲み物を、あれこれ試してみるのにも向いています。

頼む前に目を通したいのは、時間と、専用のメニューです。最後の注文(ラストオーダー)が、終わりより少し前の店もあります。専用のメニューにない飲み物を頼むと、別の料金がかかります。

お酒を頼めるのは、20歳から。日本では18歳で成人になりますが、お酒は20歳になってからです。お酒を出す店では、年齢を確かめられることがあります。

20歳未満の人も、お酒を飲まない人も、ソフトドリンクで一緒に乾杯できます。

混む夜は、飲み放題を頼まなくても、席を使える時間が決まっている店があります。2時間まで、という店もあります。

時間が来たら、次の店へ。お通しの見比べも、そこで続きます。

4 会計 ― レシートの「お通し」も、もう驚かない

繁華街の一部では、道で声をかけて店へ連れて行こうとする人(客引き)がいます。客引きにはついて行かず、自分で選んだ店に入りましょう。東京の警視庁は、居酒屋などへの客引きが高い料金の店へ案内することがあるとして、ついて行かないよう呼びかけています。

自分で選んだ店なら、メニューで値段や席料を見ながら、落ち着いて頼めます。

食べ終わったら、レジへ。グループで来たときは、会計をまとめてするようお願いしている店もあります。

明細に知らない料金があったら、お通し代や席料、サービス料かもしれません。店によっては、夜遅い時間に追加の料金がかかることもあります。

分からない料金は、払う前に聞きましょう。翻訳アプリの画面を見せれば、言葉に困っても店の人に聞けます。

お通しを知っていれば、レシートに「お通し」の行を見つけても、あわてずにすみます。

手書きのお会計票。この店では、「おとおし」の行に250円と書かれている。生ビール900円など、合計2,450円。席を立つとき、これをレジに持っていって払う。
手書きのお会計票。この店では、「おとおし」の行に250円と書かれている。生ビール900円など、合計2,450円。席を立つとき、これをレジに持っていって払う。

まずは、これだけ

お通しが出てきたら、席料の代わりの最初のひと皿。何が出るかは、お楽しみ。

食べられないものがあれば、座ったらすぐ伝える。

料理はみんなで取り分けて、少しずつ頼み足す。

飲み放題は、時間と専用のメニューを先に見る。

客引きにはついて行かず、店は自分で選ぶ。

分からない料金は、払う前に、翻訳アプリの画面を見せて店の人に聞く。