到着ロビーのベンチに座って、スマホの横の小さなふたを開ける。自国のSIMを外して、日本用のカードに入れ替え、ふたを戻して電源を入れる。
地図で宿までの道が開けたら、つながっています。家族に「着いたよ」。
eSIMが使えないスマホでも、eSIMの設定がどうも苦手でも、これならできます。自国のSIMは抜いてあるので、日本にいるあいだ自国の回線は動きません。帰ってからの請求を気にしなくていい、いちばんスッキリした方法です。
料金や手続きは変わることがあるので、買う前にそれぞれの会社の案内で確かめてください(2026年10月時点)。
まず、自分のスマホを見る ― SIMトレーと、SIMロック
最近のスマホには、SIMカードを入れる場所(SIMトレー)がないものがあります。iPhoneなら、本体の側面に、小さな穴のあいた細いふたがあればSIMトレーです。ないなら、そのiPhoneはeSIM専用。ほかのスマホは、機種の案内で確かめてください。
カードが入らないのは、たとえば iPhone Air と、米国・カナダ・日本などで買った最近のiPhone(米国なら14以降、カナダや日本などは17以降)、米国で買った Pixel 10・11(無印・Pro・Pro XL)です。
あなたの国籍ではなく、買った国と機種で決まります。同じiPhone 17でも、韓国や台湾で買ったものにはSIMトレーがあります。
カードが入らないスマホなら、「eSIM」か「ポケットWi-Fi」の記事へ。どちらも、着いた日からつながります。
もう1つの前提が、SIMロックです。ロックがかかっていると、日本のSIMを入れても使えません。外せるのは自国の携帯会社だけで、数日かかることもあるので、確かめるなら出発前に。見方は「日本でスマホをネットにつなぐ方法」の記事で。着いてからロックに気づいたら、ポケットWi-Fiなら使えます。「ポケットWi-Fi」の記事へ。
日本で買うなら ― 空港か、家電量販店
着いてすぐ使いたいなら、空港で買えます。
- 成田空港 第1・第2・第3ターミナルに、SIMの自動販売機があります
- 羽田空港 国際線の第3ターミナルなら、たとえば2階の到着ロビーにあるカウンターで、旅行用のSIMを売っています(朝6時〜夜11時)
- 関西空港 第1ターミナルの1階に、SIMの自動販売機があります。24時間動いているものもあります
街なかなら、ビックカメラやヨドバシカメラなどの家電量販店で買えます。コンビニで買えることもありますが、置いてあるのはカードではなくeSIMのこともあります。カードを探すなら、家電量販店へ。
夜遅くに着く便で、空港で探すのが心配なら、来日前にネットで買っておく手もあります。
韓国・台湾からなら ― 自国で買って、持って来る
韓国や台湾からの旅なら、日本用のSIMを出発前に自国で用意して、持って来る人もいます。来日前に受け取れるよう、世界中に配送している会社もあります。
これなら、日本で売り場を探す必要もありません。飛行機を降りたら、差し替えるだけ。あとは台紙の案内のとおりに。
使い始めの手順は商品によって違うので、買った会社の案内を、出発前に一度見ておきましょう。
差し替える ― 電源を切って、向きを合わせて
- 電源を切る
- SIMトレーを出す トレーの横の小さな穴に、ピンを差し込みます。iPhoneなら、紙のクリップでも開けられます。Pixelは、買ったときについてきた取り出しツールで。押し込むときに、力を入れすぎないように
- 自国のSIMを外して、しまう 帰国したら使うので、なくさない場所に
- 日本のSIMを載せる カードの角が1か所だけ欠けていて、向きは1つしかありません。トレーも、出したときと同じ向きで戻します
- 電源を入れる
旅行用のSIMには、大きさを合わせて切り離せるものもあります。台紙の案内どおりに外してください。
差したら ― 設定と登録は、SIMの会社の案内どおりに
SIMの台紙や会社の案内ページに書いてあるとおりに進めれば、多くはそれで使えます。流れは、通信の設定(APN)を入れたり、メールアドレスを登録したりする程度です。
ただ、パスポートをスマホのカメラで撮って送る手続きが要るSIMもあります。パスポートは、差すときにも手元に置いておくと慌てません。
ほかにも、年齢や、登録を済ませる日数などの条件が商品ごとにあります。買った会社の案内で確かめてください。
データローミングのオン・オフも、そのSIMの会社の案内に合わせます。自国のSIMは抜いてあるので、どちらにしても自国の回線で請求がふくらむことはありません。
つながらないとき ― まず、この3つ
- 再起動する 差したあと、再起動して初めてつながることがあります
- モバイルデータ通信がオン、機内モードがオフかを見る
- 少し待つ 機種によっては、つながるまで15分ほどかかることがあります
それでもだめなら、空港の無料Wi-Fiにつないで、SIMの会社の案内や問い合わせ先を見ましょう。無料Wi-Fiのことは「無料Wi-Fi」の記事で。ほかの確かめ方は「つながらないとき」の記事で。
帰ったら
家に着いたら、しまっておいた自国のSIMに戻せば、いつものスマホです。借りたSIMなら、返し方は借りた会社の案内で。
まずは、これだけ
- 自分のスマホにSIMトレーがあるか、出発前に見る
- SIMロックがかかっていないかも、出発前に
- 買う場所は、空港か家電量販店。韓国・台湾からなら、自国で買って持って来る手も
- 差したら、SIMの会社の案内どおりに設定と登録。パスポートを手元に
- 外した自国のSIMは、なくさない場所に
降りたら、差し替えるだけ。地図も、乗り換えも、「着いたよ」も、その日からいつもどおりに。