出発前に読む
このサイトでは、旅の準備に役立つよう、公的機関や高速道路会社などの案内をもとにした情報を提供しています(2026年10月時点。法律の解説ではありません)。通行止めの出し方や知らせの出る場所は、地域や道路によって違い、変わることがあるため、出かける前に、記事の終わりにある公式の案内で最新の内容を確かめてください。実際に雪の中で困ったときは、警察や道路の係員の指示と、借りた会社の案内に従ってください。
大雪の知らせが出た日は、峠を越える日と、町を歩く日を入れ替える。春に行くなら、冬のあいだ閉まっていた八幡平の山の道が開いて、雪の壁のあいだを車で走れる。
冬の日本の道は、閉まることがあります。けれど、閉まる道の多くは、先に調べられます。
道が閉まるのは、大きく分けて3つの場合です。
冬のあいだ、ずっと閉まる道 → 山の道を通るなら、行く前に確かめる
大雪の前に、前もって閉める道 → 知らせが出たら、その日は走らない日にする
走っている途中で閉まる・動けなくなる → 止まる前に、屋根のある所へ。吹雪で動けなければ、車の中で助けを待つ
1 冬のあいだ閉まる道 春には「雪の壁の道」になる
山や峠の道には、冬のあいだずっと閉まる道があります。
群馬県は、雪や雪崩で安全に通れない県境や山の中の道を、毎年冬のあいだ閉めています。2025年度は、県が管理する道のうち14路線16区間、合わせて138kmでした。閉める期間の終わりは、雪の具合で変わることがある、とも書いています。
冬に閉まる道は、県や区間ごとに発表されます。
カーナビは、道がふだんの状態のときの道順を出していて、その日の道の状態は考えに入れていない、とNEXCO中日本は英語のページで書いています。
峠や山の道を通る予定なら、その道が冬に閉まる道でないかを、行く前に確かめます。
冬に閉まる道は、春に開くと、それ自体が行き先になります。
岩手と秋田にまたがる八幡平アスピーテラインは、冬(11月上旬〜4月中旬ごろ)は通行止めです。4月中旬に開くと、除雪でできた雪の壁のあいだを走れる「雪の回廊」になり、5月上旬ごろまで楽しめる、と東北の観光推進機構は案内しています。期間は年によって変わります。
2 大雪の前に閉まる道 大きな雪ほど、前もって分かる
大雪が予想されるとき、国の道路や高速道路は、車が動けなくなる前に、前もって道を閉めることがあります。「予防的通行止め」と呼ばれます。
このとき、知っておくと驚かずに済むことが3つあります。
・道に雪が積もっていなくても、閉めることがあります。 雪のない区間や少ない区間も含めて、前もって閉める場合がある、と国土交通省の中部地方整備局や首都圏の道路の会議は案内しています。
・高速道路と一緒に、並んで走る国道も閉めることがあります。 高速を降りて下の道で行く、が使えない日があります。
・冬タイヤの車でも、巻き込まれることがあります。 ほかの車の事故や、動けなくなった車で、長い車の列に巻き込まれるおそれがあるとして、首都圏の道路の会議は、運転をやめたり予定を変えたりするよう呼びかけています。
ある年に出た、3つの知らせ
2026年2月、近畿などで大雪のおそれが出たときの知らせです。
5日前の2月3日に「8日ごろは大雪のおそれがあります」。2月6日の夕方には「通行止めの可能性が高い区間」。まだ決まったわけではなく、可能性が高い、という知らせです。8日の朝には、予防的通行止めの知らせも並びました(同じ区間の知らせとは限りません)。
大雪の日は、突然閉まるとは限りません。数日前から、兆しを拾えることがあります。ただ、いつもこの日数とは限らず、国土交通省の大雪の発表が前の日に出た年もあります。
旅のあいだは、毎日、行き先の道と天気の知らせを見ておきます。
知らせが出たら、その日の峠越えを、ほかの日の予定と入れ替えます。静岡の国の道路事務所は、英語のページで、通行止めのときは宿にとどまるか戻る、行き先を変える、を挙げ、「enjoy your trip!」で結んでいます。行き先を入れ替えれば、旅は止まりません。
それでも出かける日は
やむをえず出かけるなら、燃料を入れておき、食べ物や水を持って出るように、と近畿の国や高速道路会社などの知らせは呼びかけています。JAFは、毛布やスコップを積んでおくことも大切だ、としています。
3 どこで見るか 入口が英語・韓国語・繁体中文のもの
道の「いま閉まっている」を見る入口は、国の道路と高速道路で分かれています。
国の道路 → 国土交通省「道路情報提供システム」
国が管理する国道などの通行規制や、天気、路面の情報が出ます。日本語のトップページの下にある「英語(English)」「中国語(中文-繁體字)」「韓国語(한국어)」のボタンから入れます。
高速道路 → NEXCO東日本「ドライブトラフィック(ドラとら)」
NEXCOのほとんどの高速道路と、本州四国連絡高速道路の交通情報が出ます。英語のほか、韓国語・繁体中文にも切り替えられます。英語の地図の凡例には「Road closed」(通行止め)や「Chain Regulation」(チェーン規制)があります。ライブカメラで、道の様子を見ることもできます。
首都高速・阪神高速と、地方の道路公社の道路は、どちらにも出ません。
天気 → 気象庁の警報
気象庁は、「大雪」や「暴風雪」の警報・注意報を、英語・韓国語・繁体中文でも出しています。天気の警報は、道が閉まるという知らせではありません。けれど、大雪の警報が出そうな日は、道の知らせも見ておく日です。
前もっての知らせは、題だけ読めることがある
「何日に閉まるかもしれない」という前もっての知らせは、中身が日本語のことがあります。
ただ、NEXCO中日本の「お知らせ」のページでは、2026年2月に大雪のおそれが出たとき、知らせの題が英語・繁体中文・韓国語でも読めました。たとえば英語では「Heavy snow is expected around February 8th」「Regarding sections likely to be closed due to heavy snow」。開いた先の中身は日本語でした。
題に「heavy snow」や「closed」が見えたら、その日を走らない日の候補にしておけます。
4 走っている途中で閉まったら 宿へ戻る、行き先を変える
走っている途中で、先の道が閉まることもあります。
道路の係員がいるときは、その指示に従って、Uターンや回り道をします(北海道開発局の英語の案内)。
そのあとどうするかは、2節の静岡の英語のページと同じです。回り道を確かめる。宿にとどまるか、戻る。行き先を変える。
止まる前に、止まる
天気が荒れてきたら、動けなくなる前に、自分から止まれる場所へ入ります。
JNTO(日本政府観光局)は、2022年の英語の記事で、吹雪にあったら道を離れて、コンビニやバスの待合所のような、屋根のある近くの場所へ入り、道に戻っても安全になるまでそこにいるように、と書いています。
北海道開発局の英語の案内は、大雪で危ないと感じたら「道の駅」を使って、と書いています。道の駅は、駐車場・トイレ・電話を24時間使え、店や食堂がある所もあります。
閉まったあとも、開く見込みが知らされる
北海道の高速道路では、NEXCO東日本の北海道支社が、通行止めがいつ解ける見込みかを知らせています。中部地方整備局も、予防的通行止めの区間で、解除の見通しを知らせる、としています。
閉まった道が開くまで、宿や道の駅で待つ。その時間ごと、旅の予定に組み込めます。
5 吹雪で動けなくなったら 車の中で、助けを待つ
ここで話すのは、吹雪や暴風雪で前が見えず、車が動けなくなったときです。
事故や故障で止まったときは、手順が違います。 「高速道路で止まったら」の記事を見てください。
車の中で待つ
吹雪で動けなくなったら、することは4つです。
すぐに救助を頼み、車の中で待つ。
マフラー(排気口)のまわりの雪を、ときどきどける。
雪をどけたうえで、空気も入れ替える。
エンジンは、できるだけ切る。
すぐに救助を頼んで車の中で待つのは、内閣府(防災)の案内です。内閣府(防災)は、その前に、前が見えないなど危険を感じたら、すぐに安全な場所に車を止めるように、とも呼びかけています。
車から出ないことは、北海道開発局の英語の案内が、理由と一緒に書いています。吹雪の中で車から離れると、車がどこにあるか分からなくなるおそれがある。だから車から出ない。出るのは、避難できる場所や、救助の人に連絡がつく場所が見えているときだけ、としています。
救助は、警察などに頼みます(110)。日本語で話すのが難しいときの電話のしかたは「事故・故障のときの電話と日本語」の記事にまとめています。そのあと、借りたときの紙の番号で、レンタカー会社にも知らせます。JAFの番号は「事故・故障のときの電話と日本語」の記事にまとめています。
待つあいだに、すること
マフラーのまわりの雪をどけるのは、排気口が雪でふさがると、排気ガスが車の中に入り、一酸化炭素中毒になるおそれがあるからです(内閣府(防災)・北海道開発局・愛媛県警察・JAF)。
空気の入れ替えは、マフラーのまわりの雪をどけることと一組です。北海道開発局は窓を少し開けて、愛媛県警察は適度に換気を、と案内しています。JAFが2015年に北海道で行った実験では、窓を少し開けただけでは防げませんでした。だから、雪をどけることと、空気を入れ替えることの、両方をします。
雪が降っているあいだは、できるだけエンジンを切る、とJAFは案内しています。
電気自動車でも、雪はどけます。車のまわりが雪に埋もれると、ドアが開かなくなったり、道が通れるようになってもすぐに動かせなかったりすることがある、とJAFは書いています。
大きな雪は、前もって知らされます。吹雪の予報が出た日を、はじめから宿で雪を眺める日にしておけば、この節の出番は遠のきます。
あわせて読む記事
・冬の車の旅の全体(どこで借りて・いつ走り・走らない日をどうするか) → 「冬の日本を車で旅する」
・冬タイヤ・4WD・チェーン規制 → 「冬タイヤ・4WD・チェーン」
・事故や故障で、高速道路で止まったとき → 「高速道路で止まったら」
・警察・レンタカー会社・JAFへの電話 → 「事故・故障のときの電話と日本語」
・雪の道をどう走るか → 「雪道の走り方」
・困ったときの1問1答 → 「雪道・冬の運転 Q&A」
・電光表示や標識の日本語 → 「雪道の日本語ミニ辞典」
まずは、これだけ
山の道を通るなら、冬に閉まる道でないかを、行く前に確かめる。
大雪の知らせが出たら、その日は走らない日にする。
吹雪で動けなくなったら、車の中で助けを待ち、マフラーのまわりの雪をどける。